毒劇物・特別管理物質・がん原性物質の取扱い
毒物・劇物の取扱い
毒物・劇物は、「毒物及び劇物取締法」で下記の通り保管方法等が定められています。近年、大学における毒物の盗難や学生の服用などの事故・事件も発生しており、一層厳重な保管・管理が重要となっています。
保管について(関連法令 毒物及び劇物取締法 第11条、厚生省薬務局長通知 薬発第313号)
- 保管場所は、鍵のかかる丈夫なものにする。
- 鍵は管理者が責任を持って保管する。
- 毒物劇物は他のものと区別して(専用保管庫など)保管する。
- 在庫量を把握するために、下記の「毒物/劇物使用記録簿」を作成する。
表示について(関連法令 毒物及び劇物取締法 第12条)
- 容器には「医薬用外」の文字と、毒物には赤地に白文字で毒物①、劇物には白地に赤文字で劇物②の表示をする。
- 別の容器に移しかえた時も必ず表示をする(名称も記載する)。
- 貯蔵場所には「医薬用外」の文字と、毒物には毒物①、劇物②には劇物の表示をする。
以下、記載例となります。


特別管理物質の取扱い
特別管理物質とは
労働安全衛生法に基づく特定化学物質障害予防規則(特化則)で定められており、特定化学物質の中でも発がん性を有するなど有害性が高いものを【特別管理物質】として特に規制しています。
なお、特化則では下記の事項が義務付けられています。
掲示について(関連法令 特定化学物質障害予防規則 第38条の3)
・特別管理物質を取り扱う作業場には、次の事項を、作業に従事する労働者が見やすい箇所に掲示しなければはならない。
- 特別管理物質の名称
- 特別管理物質の人体に及ぼす作用
- 特別管理物質の取扱い上の注意事項
- 使用すべき保護具
作業の記録について(関連法令 特定化学物質障害予防規則第38条の4)
・特別管理物質を取り扱う作業場において常時作業に従事する労働者について、一月を越えない期間ごとに次の事項を記録し、30年間保存する。
- 労働者の氏名
- 従事した作業の概要及び当該作業に従事した期間
- 特別管理物質により著しく汚染される事態が生じたときは、その概要及び事業者が講じた応急の措置の概要
がん原性物質の取扱い
がん原性物質とは
労働安全衛生規則第577条の2の規定に基づき、がん原性がある物として厚生労働大臣が定めるものを「がん原性物質」として、令和5年4月1日から約120物質、令和6年4月1日から約80物質が適用されました。 事業者は、上記「がん原性物質」を製造し、または取り扱う業務に従事する労働者の作業記録等を30年間保存することが義務付けられました。
作業記録等の30年間保存が必要ながん原性物質の範囲
労働安全衛生法に基づきリスクアセスメントの実施が義務付けられているリスクアセスメント対象物のうち、令和3年3月31日までに国が行った化学物質の有害性分類(GHS分類)の結果で、発がん性が区分1に該当するものを「がん原性物質」と定めています。ただし、エタノール、特化則の特別管理物質は除外されています。
作業の記録について(関連法令 特定化学物質障害予防規則第38条の4)
・がん原性物質を取り扱う作業場において常時作業に従事する労働者について、1年を越えない期間ごとに次の事項を記録し、30年間保存する。
- 労働者の氏名
- 従事した作業の概要及び当該作業に従事した期間
- がん原性物質により著しく汚染される事態が生じたときは、その概要及び事業者が講じた応急の措置の概要